今回は長野県阿智村の『銀河もみじキャンプ場』のレポです。
阿智村といえば環境省に日本一の星空と認定されたことで有名で、このキャンプ場内にまさにその観測地点があります。そうとなれば、星撮り屋としてもキャンパーとしても一度は訪れておきたい場所。昨年9月、息子の運動会連休を利用して、普段なかな行けない父子でのキャンプを楽しんできました。
おきまりの荷室ショット。今回はなにやら可愛い生き物も乗っております。子供とキャンプに行くときは、道中のご機嫌取り、設営中の暇つぶし、夕食から就寝までの作戦などなどたくさんのミッションが発生します。
この日のミッションⅠ、出発後すぐに向かったのはキャンプ場ではなくトイザらス(笑
運動会で頑張ったら買ってあげるという約束のもと息子が最近ハマっているアニア(恐竜のおもちゃ)を2つ購入しキャンプ場に着くまでのご機嫌取り。長野の北から南まで約3時間の旅は終始ご機嫌で、無事にキャンプ場までたどり着きました。阿智村は何度か撮影で訪れたことがありますが、キャンプ場から撮る星空はどんな絵になるのか期待が膨らみます。
予約したサイトはくじら座、池の周りでしかもかなり広いところ。(※今年から予約の時にサイト番号が選べないようになっていました。希望はできるそうです。)テントもタープも余裕で張らせていただきました。目の前の池で星空のリフレクションを期待していたのですが、なかなかに植物が生い茂っていたので断念。ただ、水場の近くは風が吹くととても涼しく快適に過ごせました。
受付した時に「釣りができます」と書いてあったのを息子が覚えていて、設営している最中から「さかなつりしたい〜!!」を連呼、設営も早々にミッションⅡは父子で魚釣りに決定!
人生でほとんど釣りの経験のない私は、1時間近く釣り場の魚たちと格闘するも虚しく敗退。父親としていいところを見せられることなく、元プロ釣師のスタッフのおっちゃんにさくっと釣っていただき、なんとか息子に釣った魚をプレゼントすることができました^^:
このおっちゃん本当にいい人で、一生懸命いろんな仕掛けをつけてくれたり、コツを教えてくれたりと釣れなかったのが申し訳ないくらい。最後には魚の腹わたを取ってくれ、焼き方までレクチャーしてくれました。本当に私たち親子に親身になってくれて、いまだに息子と二人でその時のことを思い出して話すほどです。キャンプ場に限らずどんな施設もそうですが、スタッフの印象が良いとその場所での思い出はいつまでも残りますよね。
シャワーを浴びてさっぱりしたあとは、釣(ってもら)った魚を塩焼きにして早めの夕食。朝からテンションが高かった息子は、食べながらもすでに眠そうにして目をこすっていたので夕食後はそのまま二人でシュラフへ。
眠りにつく頃はまだまだ雲が多く星空が見えませんでしたが、深夜2時のアラームとともにテントのジップをあげると、思わず声が出てしまうほどの星空が!もちろんミッションⅢは息子に日本一の星空を見せること!
雲の合間からもはっきりわかる空の暗さと、満天の星空。これが阿智村の空か…とため息さえこぼれます。そっと息子に声をかけ外を覗かせると、眠たそうな目をしていた顔がパーッと明るくなります。「ほしいっぱいだねー!きれーい!」。その言葉を聞いた父の表情はさぞかしゆるゆるに緩んでいたことでしょう。そのあとはモコモコに重ね着させて深夜の星空散歩。小さな声で得意げに星座を教える父と、「ぼく、くじら座が好きなんだよなー」とさっそく覚えた星座を楽しそうに答える息子。父として夢に見てきたシーンが実現したのが嬉しくて、ほとんど撮影になりませんでした。
バンガローの方向には冬の大三角。池の周りのサイトは空が開けているので全天を見上げやすいですが、林間サイトから見上げる空もキャンプっぽくて好きになりました。外にいた時間は30分ほどでしたが、二人ともすっかり満足してテントに戻り就寝。
9月とはいえ陽が射し始めると気温は上がり、6時半には二人で起床。息子の選んだパンとウィンナーで簡単な朝食を。昨夜見た星空の話を二人でしながらの、それは幸せな時間でした。
キャンプを始めたきっかけが『家族で楽しめる趣味として』だったので、こうして屋外で息子と二人の時間をゆっくり取れたことで一つの達成感。下の子(3歳の娘)を本格的にキャンプデビューさせるのはもう少し先。親子四人で賑やかなファミリーキャンプ、そしてたまには男二人での父子キャンプと色々なスタイルで楽しんで行きたいと思います。
銀河もみじキャンプ場、名前のとおり銀河に手が届きそうな素晴らしい空でした。
次はきっと家族四人で。
忘れられない最高の星空を。